レディングフェスの翌日、私はグラスゴーで開催されるSummer Sessionsというフェスを見に行った。
レディングのレポはこちら↓
レディング行きを決めてから、前後に他に好きなバンドのライブはやってたりしないかな〜と探していたら、あるじゃないか!ぶっちぎりのライブバンド、Catfish and the Bottlemen!
グラスゴーでのフェスに出演予定だった。しかもヘッドライナー。ついに彼らはフェスのヘッドライナーにまでなってしまったのか。
スコットランドも観光したいしラッキー!という、とんでもないフットワークの軽さで、チケットを購入。
NBTとナマズを連日で見てしまうなんてそんな贅沢をしていいのか。いいのだ、だってここはイギリスだもの、涙。
会場図
小規模なフェスといった感じ。エディンバラと2カ所に分けてやっているらしい。
エディンバラの方も調べたけれど、会場からあの有名な城が見えるみたいで素敵だった。いつかそちらも行ってみたいかも。
ロンドンからグラスゴーへは、格安で有名なメガバスというバスを利用した。
ヴィクトリア駅からグラスゴーへ出発
ここから約10時間の超長旅。当然バスの中では爆睡。そんな環境でレディングの疲れが取れるわけなかったけど。
バスを降りた地グラスゴーは、古めかしいこぢんまりとした街だった。
グラスゴーの宿は全体数からして少なく、どこもお高めで、しかも会場の近くにはほとんどない… そんな訳で、今回初めてBnBを利用してみることに。
個人宅なので詳細には書けないけれど、フェスの会場から一番近い駅の真横という最高な場所にあった。おかげで帰りは11時をまわっていたけれど、大勢の人の流れに沿って全く治安を気にすることなく帰れた。
ロンドンの他の宿泊地はユースホステルだった為、何気にここが一番お高いお宿になったけれど。7000円くらい。何も文句無いです。
スムーズにチェックインもでき、wifiを教えてもらって、家主さんにフェスに行くから帰りが深夜になると告げ、合鍵ももらった。
部屋に掛かっていた言葉がなんだかすごく心に刺さった。
難しいな。自分を幸せにするのって難しいんだよな。
とにかく今私がここにいることは正しいのだと、そう確信させてもらえた気もして。
ナマズTに着替えてさあ、2つ目のフェスへGo!
かなり閑静な住宅街を歩いた。
終わりかけの紫陽花がとても素敵だったので思わず立ち止まる。
紫陽花はもっぱら日本庭園や寺院に合うものだと思ってたのに。こんな洋風の建物に映えるなんて。
さあ、私の夏の終わりが待つ場所へ。
フェスへの道すがら、現地の子達がCatfishの歌を口ずさんで、一人一人と増えて段々と大合唱になっていったりした。
信じらんない。地球の反対側には、こんな長ったらしい意味不明な名前のバンドを、仲のいい友達と歌いあったりする文化があるなんて。
…え、彼らのことディスってないよ。というか。すっっっごく羨ましいよ!
産まれてくるとこ間違えた… それが率直な感想。悲しい。
すごい、本当にヘッドライナーだ(今更)
Summer Sessions会場に到着
フェスと言っても小さめなので、ステージも1つのみ。到着が夕方なのでギリギリPeaceは見れないかな… と思いつつわずかな望みにかけていたけれど、結局見れなかった。無念。
物販は眺めただけで特に何も買わず。
7のTシャツ着た男の子がみんなLarryに見える呪いにかかった。
それから場内にはスコットランドと言えばのバンドが流れてた。
関係者各位: スコットランド聖歌流れてました🏴 pic.twitter.com/7B36HzcBzk
— K (@_carcrashheart) August 25, 2018
Biffy Fuckin Clyro!!!
イギリス名物のFish& Chipsの屋台があったので、迷いもせず夕食はこれに決定。
だって、やっぱりここイギリスに来たからには食べてみたいとは思ってたけど、お高いレストランに入ってまで食べるもんじゃないよなあと思っていたから。
写真じゃ分かりにくいけど、かなりでかいのよこれ。でもなんだかんだ魚は全部食べれてしまった。衣は分厚くカリッカリで、中の魚はアツアツのホクホク。普通に美味しかった。ポテトの方は途中でギブアップ。
ここで余談
私がイギリスへ行く少し前に、Twitterでアイルランドのフェスで人種差別的な行為をされた日本人のツイートが流れてきていて、少しだけそれが気がかりだった。グラスゴーはロンドンよりずっと田舎だし、レディングですらほぼ白人で占めていたから。
私は元からとても悲観的でシニカルな人間なので、どこに行っても差別はあるだろうし、身体的被害さえ受けなければ別にいいやとは常々思っているけれど。
それでもコンサート会場というのは自分の人生で一番幸せを感じる場所の1つなのは分かっているから、やはりそこで自身が不快な思いをするしれないという不安は嫌だった。
フェスの会場内は、見事に白人しかいなかった。1時間周囲見渡してようやく黒人一人見かけたくらい。アジア人はついに見なかった。
差別。差別ねえ。
一回だけ、白人の男の子が立ち止まって、私のことをジロジロと見て、"You look so funny!"と言った。それだけ。
それだけだけど、私がアジア人であることを、それがこの空間において「異質」であることを、名前も知らない彼にそう明言された。
私が人種差別の何が一番嫌かって、容姿を馬鹿にされるとか、何かで損をするとか、そういうんじゃない。
私の大好きなアーティスト達に白人というラベルを貼られることが嫌なんだ。ラベルの違いで、私との間にスーッと見えない境界線が引かれるのが嫌なんだ。
だって私が洋楽を聴き出した頃は、全く人種についての知識すらなかったから。私は音楽そのものに惹かれたんだ。
人種も、年齢も、国籍も、性別も、宗教も、そのアーティストを好きになった理由に何一つ関わっていない。それなのに、後から貼られたラベルによって引き裂かれるなんて、悔しいじゃないか。
このアーティストは日本でも演奏してくれるから大丈夫とか、親日エピソードがあるとか、そういうのに私はすがりたくない。その基準に依存する限り、そんなエピソードのないアーティストを好きになった時に辛くなるだけ。
彼らと私の関係性は、「アーティスト」とその「ファン」、それだけでいい。他に何もいらない。ラベルもカテゴリーも、ジャンルも私には必要ない。
彼のその一言で、自分はその空間において異質な存在であるという再確認をさせられてしまった。何をどうやったって異質なんだと。それは悲しきかな、この日の思い出において一点の曇りになった。
人種の点で言えばアメリカのライブの方が、色々な人種の人がいて居心地が良かったかなあ。
でもライブ自体は楽しかったから、話を続けるよ。忘れちゃおうとした方が良かったかもしれない。でも私のアーティストへの想いを恒久的なものとして再確認したかったから、書いた。
2番手のアクトを遠目に見つつFish & Chipsを食べ終え、
Twin Atlanticがスタート
今回のもう一つの目当てだった。
音楽こそ何年も前から聴いていたものの、彼らがここグラスゴー出身だということは後になってから知った。地元の愛すべきバンドってことか!
風に煽られるスコットランドの旗がとても印象的でいつまでも記憶に残ってる。
ボーカルの歌声はハリがあって力強くて、とてもかっこよかった。Circa Wavesにちょっと近いかも。両者ともライブも魅力的なバンドだ!
Twin Atlanticも見れて嬉しかった… pic.twitter.com/3wpj50kYe5
— K (@_carcrashheart) August 30, 2018
ナマズ登場は②に続く↓