I'm just holding on for tonight.

どこにも行けない呟き

【ライブレポ】Melanie Martinez

もう8年くらい前に、1stアルバムCry Babyを聴いてたな。

こんなにキャリアが長くなってからでも初来日は存在するんだと驚いた。希望になった。

もちろん嬉しかったけど、チケットを購入してから、なにやら新譜からしか演奏しないらしいと聞いて狼狽した。どうしよう。

 

とりあえずライブまでの期間、作業BGMがてらアルバムを流しで聴いていた。

素敵な曲は沢山あったけど、これクライマックスどこなんだ??

起承転結がよく分からなくて困惑したまま当日。

 

とにかくコンセプトアルバムを全披露するショーらしいし、彼女の最近の衣装?容貌はぶっ飛んでいたので、ライブを楽しむというよりは前衛芸術を鑑賞するような姿勢で向かった。

 

これも新しい学校のリーダーズと同じく初心者丸出しの感想。

 

豊洲ピットは3回目。

AURORAもYUNGBLUDも最前列で見たから、他の人が挙げていた動画を見て、そうか、殆どの人は足元は見れないんだ… なんて大層贅沢な感想を抱いていたけれど、今回はそっち側に回った。

社会人になったら開場前には来れないのが辛いところ。

 

会場には前作までの彼女をイメージしたような、ロリータ風の可愛いファッションに身を包んだり、今作の彼女の被り物を模したニット帽を被っているファンの子が沢山いた。

みんなこの日を待ち望んでいたんだなあ。そういう人達を見るだけで、すでに感極まってしまう。

 

それからなんだか国際色豊かなオーディエンスだった。

10人に1人は外国籍なんじゃないかと思った。

少なくとも近くで4言語は耳にした。

わざわざ外国からこの為に渡航してきた人もいたんじゃないかなあ。そう思うと日本は本当に恵まれていると感じる。

まあ最推しが一向に来てくれてないんですけど。

 

右隣のグループが曲間に、時には演奏中にも喋っていて、あー海外の風物詩だ、と思った。

まあ、曲間で一気に沈黙する日本の方が変なんだろうけど。でも皆ステージから向かってくる音を全部耳に入れたくて来てるんだし。

一体全体何をそんなに喋る事があるんだろうと常々思っていたけど、彼らの言語は英語じゃなかったから分からなかった。残念。

 

アルバムツアーと言えど、アジアではいつも世界的に見たら小さな箱でやるし、本国で使用する舞台セットを持ってこないアーティストはとても多い。

だからステージにかかっていた地味な幕には特に驚きもしなかったけど、それが上がると、蛾を模した彼女独自の大胆な装飾が顔を出して、それこそびっくりした。


そしてユニークな装飾をあしらった衣装を身に着けたダンサー達と、ピンク色の生物と化したMelanieが登場した。

 

Melanie Martinez

アルバムに沿って披露するので、勿論1曲目のDEATHから始まった。

どうやらCry Babyは死んでしまったらしい。

 

全曲に渡って、スクリーンがファンタジーちっくな映像を映し出していて、とても贅沢だった。

一曲一曲全てに新しい世界観が詰まっていた。

 

私はコンテンポラリーダンスが大好きだから、Melanieが従えた4人のダンサー達の踊りは、音楽に息を吹き込んだようで、凄く楽しかった。

 

顔の表情まで大胆に動かしていて最高だったな。

 

 

天井から何かが降りてきたかと思いきや、そこに紐状のものを引っ掛けて、ぱっと蜘蛛の巣が広がった。

 

SPIDER WEB 

 

日本のライブハウスでもこんな演出ができるんだ…

 

ヒットした前作を脱ぎ捨ててしまうくらいの覚悟だし、とにかく演出に彼女のこだわりを感じた。

 

所謂プロ仕様のカメラが禁止されているので、コンテジならOKじゃね?と思って持ってくることにしはじめたカメラ。

YUNGBLUDの時はロッカーに置き去りにしたアホだったし(まあ最前列にいたのでよしとして)、NBTはライブと一体化したくて殆ど触らなかったので、ここぞとばかりに遂に活用した。

 

やっぱりクオリティが桁違いだなあ。

(ブログは軽くする為に全て画質落としてるから本当はもっといい)

 

最近のスマホのカメラも凄いけれど、何でも失くしまくる私には、10数万するものを日常的に持ち歩く勇気はないので、これからもこのスタンスで行こうと思う。

 

MOON CYCLEは、月が天から転げ落ちて地を飛び跳ね、どんどん転がり川を流れていくとりわけユニークな発想が好きで記憶に残ってる。

印象に残ったシーンほどカメラに収まっていないのはいい事なんだと思おう…

 

最後の方に出てきたドラゴンのような生き物は彼女の成体なのかな?

 

アルバムを演奏し終えたらそのまま去ってしまうのかと思いきや、アンコールの声に応えて再度ステージに登場した彼女は、なんと前の作品から3曲を披露してくれた。

懐かしい曲達にやっぱり嬉しくなってしまう。

 

オーディエンスも大歓喜で、最後はMad Hatterを皆で熱唱して終わった。

 

 

こんなにも素敵な世界観に没入できるとは思っていなかったから、とても幸せな時間だった。

月並みな感想だけど、最初は不安だったものの、彼女のライブを見に来て本当に良かった。

 

なんか見たライブ全部まとめるには長いけど、1つ1つ書き出すほどの内容でもないな。

ただの覚書き。Twitterに感想書くと流れて消えて行ってしまう感じがするので苦手で。

 

新年早々、2つのコンテンポラリーダンスのショーを楽しめて、最高のスタートだ。

 

ただアルバムの全編に渡る物語の解釈が不十分だったのが申し訳なかった。

再度聴きながら辿っていこうと思う。

 

バレンタインデー

今年もバレンタインのチョコを買いました。

5000円以内に収めようと思ってたのに駄目だったね…

年々増えていくんだろうね、怖いね。

 

一昨年フランスを訪問してすっかり恋に落ちてしまったので、ロワール地方アンジェの銘菓、青いチョコレートのケルノン・ダルドワーズと、南仏プロヴァンス地方から、オレンジやレモンピールが入ったチョコレートのフランソワ・デュッセを。

 

人生にはこんな楽しみ方もあったんだね。

あまり見つけすぎるとお金が追い付かなくなるけどね。

 

2月に手術があって、それ以降1か月は固いものが食べれないので、これにて私のバレンタインは終了。

 

来年もバレンタインに自分にチョコを買う人間でいたい。

 

2023

2022

 

【ライブレポ】新しい学校のリーダーズ

今年はライブ1つ1つにレポを書く気力も自己愛もどうせないだろうし、とりあえず記憶があるうちにまとめに随時追記していこうと思ったのに、いざ書き出したら普通に2000字近くも書いてた。

楽曲に対する知識も無いのに、無意味に長い文章を書いてしまうのをやめたい。でもまとめたら見にくいからそのまま投稿する。

 

新しい学校のリーダーズ

なんとライブ初めが邦楽です。

あまりよく知らないけど、TikTokでダンスがバズって一気に大人気になったらしい彼女達。

自分が見た時は観客は50人だった、メンバーから直に物販を購入した、オトナブルーもリリース時に見た、という拗らせ古参ファンと一緒に行った。

でも自分の好きなアーティストがこんな風に一気にファンが増えたら私も嫌だなあ。

 

5日が仕事初めだったけど、その後に三連休があったから、もう実質仕事始めの9日。なんでこんな日にやるんだ…

定時退社からの開演時間ギリギリの到着。

彼女達の初の武道館ライブ。

 

失礼ながら同行者の為にチケットを取ったので、10曲も知らなくて、でも彼女達なら楽しめんだろ~という根拠のない余裕で臨んだ。

だからセトリなどの定番順も知らなかったので初心者丸出しの感想。

 

会場の中央に立体型のスクリーンがあった。

チケットに西と書かれていたから、てっきりステージの真横とかで見るのかと思っていたので、嬉しいサプライズだった。

 

取れたのは後ろの方の大して良くない席だったのと、かなり高い位置にあって高所恐怖症の私はハラハラした。

 

開演時間を少し押して、そのスクリーンが持ち上がり、中からメンバー4人が登場した。

 

晦日紅白歌合戦の時に着ていた紅白のセーラー服姿だった。

そりゃあの一回だけじゃ勿体ないからなあと、初っ端から冷静な感想。

 

初めての武道館ライブのはずなのに。

あまりにも会場にぴったりだった。

4人が四方向の客席に向けて踊るのは、まるでいつもそうだったんじゃないかと思うくらい。

4本の花道も彼女達だからこそ存分に活かせたものだと思う。凄く練習したのかなあ。

 

彼女達が自身で考案しているという曲に合わせたダンスが、エモーショナルな感情を全方向にぶちまけていて最高だった。

 

数曲目に披露された試験前夜では、スクリーンを大胆に使用した演出がとてもかっこよかった。

よくもあんな膨大な四字熟語覚えられたな…

これは撮影OKだったのか、オフィシャルなのか…?分からないけど、これのもっとすごいバージョン的な感じだった。

 

しんみりとしたイントロで始まった、切ないバラードかと思いきや思いっきりふざけた歌詞の知りたいにはずっこけそうになった。

最高に無駄なスクリーンの使い方だった。

 

海外のレーベルと契約を結んで以降?、外国のプロデューサー達と多種多様な楽曲をリリースしてきたらしいけれど、軽快なギター音から始まる青春を切り裂く波動には、ド定番のエモさを感じた 。

 

急に売れ出したとは思えないほどに大胆で、初々しさも緊張感もまるで感じなかった。

Suzukaが何度も天を仰いで絶叫していた。

 

彼女達のジャンルを問われたらロックだと思った。

 

それと共に涙もしていた。

「何年もずっと聴いてくれよ!という気持ちでステージから叫んできたのに、なんでみんな私達のグッズ持ってんだよ!」

「急な人気に戸惑う時もあった、でもいつも1人じゃなかった!ずっと4人でやってきた!だからみんなも1人じゃない!いつでも私達の音楽を頼って!!!」

今年一本目のライブでいきなり貰い泣きすると思わなかった。

 

アンコールの初めの曲に、大ヒットしたオトナブルーを披露。

この曲から好きになった恐らく大半を占めるだろう新参ファンに媚びずに、さらっと演奏を始めたのがよかった。いや知らんけど。

正直なところ、未成年への性加害のニュースがひっきりなしの昨今にこの曲がヒット曲となったのには複雑な面持ちだったので、彼女達が自らのグッズのTシャツ姿で登場したのにはなんだか安堵した。

 

デビューから8年。

皮肉なことに彼女達が学生じゃなくなってからの大ブレイクになってしまったけど、MCで繰り返し「誰でも何歳になっても、新しいことに挑戦し、それに向かって努力することは青春なんだ!」というようなことを言っていて、従来のニッチなセーラー服ユニットで終わらせずに、人気に応えるように全世代に向けて歌いかけるスタンスに舵を切ったことは、とても賢い判断だったのではないかと思う。

 

サマソニあたりでまた見れるんじゃないかとか思ってたら、なんかCoachellaのラインナップに登場してた。

あまりにもぶっ飛びすぎ。

 

でも彼女達ならば、全く臆することなく海外のオーディエンスを沸かせられるだろうと思う。

 

ライブ後のカレー

なんか以前武道館に来た時もインド料理食べた気がする。

メニューを見ているうちに、あれよあれよという間に店内は彼女達のグッズ姿の人間で埋まって可笑しかった。

 

さて、今年はどんなアーティスト達のライブが見れる一年になるでしょうか。

 

Man-Made Sunshine, Conor's solo project

 

In September, the fall of the year I visited the hometown of Nothing But Thieves, Conor suddenly announced on Twitter that he was going to release songs he wrote during the pandemic since he had a lot of time to reflect on himself.

He said he reflected on the time he was suffering from mental illness and wrote 5 songs that themed healing and self-love.

 

That surprised me.

Because you know, I knew where exactly he lived during the period.

 

And he released a video that was shot in Leigh-on-Sea.

 

I just walked there a few months ago.........

 

f:id:carcrashheart:20221011205415p:image

f:id:carcrashheart:20221011205435j:image

 

f:id:carcrashheart:20221011201422p:image

f:id:carcrashheart:20221011205432j:image

 

f:id:carcrashheart:20221011210241p:image

f:id:carcrashheart:20221011210246j:image

f:id:carcrashheart:20221011225132j:image

 

f:id:carcrashheart:20221011210235p:image

f:id:carcrashheart:20221011210257j:image

f:id:carcrashheart:20221011205546p:image

f:id:carcrashheart:20221011210250j:image

Conor, you were sitting on those benches and seeing the view too…

 

You left there because you finished writing the songs…? and found your answers…?

There was a piece of your feelings you left in that place…?

 

About the project Man-Made Sunshine, he said like, “Empathize with your happiness. If you feel it, it's for you, so take it”

“My question is: Do you make your own sunshine?”

 

He will never know, but this EP became so special to me.

I loved it so much I translated all the songs into Japanese.

It was such a relaxing and calming experience, it felt like meditation.

 

Conor, thank you for creating such heart touching songs.

 

Walking around the town that raised Nothing But Thieves

 

The next morning of my arrival in England.

 

I ate a potato pie served on the plane for breakfast.

During my stay here, I needed to print out tickets for a concert of girl in red and the Van Gogh Museum I was planning to go on this trip.

So I asked the lady, the owner of the Airbnb house, where I could get them printed.

Then, she was kind enough to let me use her printer.

 

She asked me: “Do you have any friends or someone living here?”

I couldn't tell her that I was here just for my favorite band, so I just answered “No.”

As I was sending my stuff to the printer, she saw my back, the Broken Machine Tour jacket I was wearing, and said:

 

“Oh, Nothing But Thieves. They are from here, Southend-on-Sea.”

 

!

 

“My son goes to their school.”

 

!!!!!!

 

“Yeahhh… I love them! That's why I visited here…!!!”

 

Well, it seemed like you suddenly became fluent when speaking about things you are obsessed with.

 

“Do they have a concert here today?“

 

I told her that I just wanted to walk around their hometown, and then she laughed.

 

I left the house. 

Of course, I knew where to visit first.

 

Conor's apartment

I knew he didn't live here anymore, so I hope no one thinks I’m creepy.

He moved out about a year ago.

I might have liked it if he still lived here, but I was relieved that he had already left because I didn’t mean to bother his private life.

And of course, I wouldn't post a picture like this if he still lived here.

 

Then walking for a bit, soon I found the landscape.

This is the view Conor loved.

 

 

 

The station I arrived at last night, Leigh-on-Sea.

The fact that he used this station whenever he left this town got me butterflies in my stomach.

 

I think his apartment is the tallest building in Leigh-on-Sea. I was able to see it from everywhere.

It must have the best view in this town.

I don't know which floor he lived on, but probably near the top floor.

 

Then I headed to the site of the castle he visited before.

I checked it on the map but wasn't sure what the road to the castle looked like.

 

I see, so it's like this…

 

 

There was no one here.

Literally no one here.

I felt like I was left alone in the world.

 

Hadleigh Castle

Yeah, it's a complete ruin… yet beautiful.

 

After returning, I headed for Southend Central, the central town of Southend-on-Sea, by train.

 

 

Southend Central

There was a university nearby and many students were walking around.

I wished I could have spent my college life in such a place.

 

There were many people with colorful hair.

In Japan, people with colorful hair are usually wearing a lot of makeup and unique outfits.

But here, people casually dyed their hair with blue, red, or green.

I liked how dying hair colorful was just a part of an expression of themselves.

 

HMV, that they used to hold album release events or something.

I thought it would be nice if they had autographs or something, but they didn't have anything like that.

 

Southend Central has the longest pier in the world.

I was going to go there, but it was typical British weather.

So gloomy that I couldn't even tell the border between the sky and the sea.

I asked myself: “Am I going to pay £5.8 to stare at an empty space?”

 

Decided to go back to Leigh-on-Sea

It started raining.

I had been listening to the songs of their first EP, Graveyard Whistling, to soak this scenery in those songs.

 

Because, you know, music has a great memory.

It remembers the moment you listen to it, it makes you recall it vividly, and it even remembers the smell of it.

I always get swallowed by the atmosphere of the Michigan State University campus, where I studied abroad for 4 months, every time I listen to the 4th album of Marianas Trench.

 

That’s why I wanted to visit here alone.

 

Conor’s high school

According to some articles, the very first Nothing But Thieves concert was held at this high school

I think Joe went to the same school, and Dom and Phil went to the one near here.

Seeing some students, I imagined them in those uniforms...

 

There were many houses with wisteria trees.

They were so beautiful.

 

This town is exactly where they spent their childhood.

I think Conor's sister and mother still live here.

 

That old lady had a tattoo on her neck…!

 

 

It's 3:30pm

Okay, it's time for cream tea.

 

Sara's Tea Garden

Hey, why are English scones so delicious?

I was surprised when I had them for the first time here. I never thought I would be impressed by scones in the first place.

The clotted cream was also very nice. I ate all of it even though there was a lot for one scone.

 

I was happy to see the jam label, it was made here in Essex.

 

 

Near the lagoon

Well, I wasn't sure if it was a lagoon or a beach though.

There were many abandoned boats. They were badly decayed.

I wondered if I could walk forward by any chance, but I didn’t try because I didn't want to spend the rest of the trip in muddy boots.

 

 

 

Graveyard of Shipwrecks

I saw a picture of this town on the Internet with the title “Graveyard of Shipwrecks” and then I was instantly reminded of their song, Graveyard Whistling.

 

“'Cos if you don't believe
It can't hurt you
And when you let it leave
It can't hurt you”

 

I have been considering getting this tattooed, but is it too sad?

I love their music so much that one day I suddenly realized that getting a tattoo of the lyrics might be the most realistic and closest way to be together with their music. 

Ever since then, I've been thinking about which lyrics and which font to use. 

It's been more than 3 years now. I'm such an indecisive person I will be thinking about it until I die.

 

This place is where the Thames River, which has come through London, turns into the sea.

I wondered if these boats were anchored, or abandoned.

Or some kind of monument? Do they move?

 

I went down to the sea and up the hill many times.

 

 

Last Orders

There is a song called Last Orders, in their first EP, Graveyard Whistling.

There are some places in the lyrics.

 

“We left The Cliff
Wandered down the Broadway to The Elms
For another”

 

This place is called Cliff Parade.

 

And they walked the Broadway.

The Broadway was a shopping street.

 

Oh wow, this song is exactly the one they wrote when they lived here.

 

The Elms was the name of a pub.

I only noticed that after I came back to Japan, so I didn’t go there… I regret that so much.

I wonder if they were often hanging out there?

Maybe I need to go back someday…

 

They actually shot a music video at a pub.

I was relieved that it was not The Elms.

 

 

There were so many benches, as if to say, “Just sit down on me and enjoy the view”

It stopped raining and the sun was shining through a break in the clouds.

And then, it started raining again.

It was the perfect British weather.

 
 
C

 

This is the town where Nothing But Thieves was born.

A bit depressing, yet beautiful.

I thought it was perfect for their music.

 

It was such a lovely town.

I wanted to walk around forever.

I hoped the songs of Nothing But Thieves would memorize this scenery.

 

 

The total number of steps I took that day was over 30,000, but when I came back to Japan, it was split up and down to about 20,000 due to the time difference. I cried.

 

Returned home around 6:30pm.

A cat welcomed me.

 

This was the second time I used Airbnb, but I thought it was pretty exciting. I felt like I could taste a bit of the local daily life.

 

I wished I could have lived in a house like this.

 

I came to the kitchen with sandwiches I bought at a supermarket, but it seemed like the owners were out of the house.

 

It's a private house so I can't post too many pictures, but

Look at this.

They are recording their children's height. It's so cute.

 

There was also Leigh-on-Sea related artwork everywhere.

It was nice to see how much they loved this town. 
 

When I leaned out the window of my room, I was slightly able to see Conor's apartment.

Early summer nights in England come so slowly.

 

 

I thought my story ended here, until he announced his new project.

 

 

Travel to Southend-on-Sea, the hometown of Nothing But Thieves

In the spring of 2020.

When the Covid-19 pandemic started raging.

 

While everyone all over the world was in quarantine, Conor Mason, the singer of Nothing But Thieves, was posting videos of himself singing from his apartment.

He called it “Sun Sessions” 

 

The love he sometimes talked about for his hometown Southend-on-Sea, the view outside the window, the building next to his apartment, that sometimes appeared in his videos…

I was deadly bored, stuck in my own room in Japan, enough to spin Google maps with those clues, and finally identified where exactly he lived.

 

Now I have to go there.

 

Well, I’m joking.

I just always wanted to walk around the town that raised their music, since the love of the band for their hometown was well known.

 

On 2nd May, 2022.

I was in an empty airport.

We have national holidays in May.

I thought I might be able to travel abroad this year, so I renewed my expired passport last December.

That was the right decision. I didn't think I could do that soon though.

 

The restriction for covid 19 was getting gradually eased.

Yet still, the situation of traveling abroad was complicated, since the Japanese government had a lot of stupid policies.

To enter Japan, you needed to take a PCR test and get a negative certificate within 72 hours before your departure.

The Japanese government was very strict and required you to write down the results on an original formatted form for Japan. Even though you had to take the test abroad, in a strange country.

 

After arriving at the airport in Japan, you also needed to go through quarantine.

No matter how hard you worked to get a negative PCR certificate, if you test positive there, you had to live in quarantine in a hotel near the airport for a week.

 

Okay, so now, with all those difficulties, why did I want to go abroad so badly?

 

I don’t know.

For me, traveling abroad was almost the same as an overdose of anti-depressants.

I swallowed all the pills I had gathered over the past few years.

 

And now, I arrived at Narita airport.

What a quiet international airport!

Is traveling abroad still a taboo thing???

 

I had never seen such an empty flight board.

The 3 of them were already canceled, so there were only 3 flights available.

 

I remember I saw someone on social media posting a picture of this and saying: “The only hallway I miss.”

So true. I missed it so much.

 

I used Qatar Airways.

There were only a few people and the seats next to me and the one next to that were also empty, so I laid down on the 3 seats.

Is this practically a business class, huh? 

Everyone was sleeping like that, so it was a total chaos.

 

Transited at Qatar

All the Arab people were wearing strong perfume, which left me with the impression that Qatar was a nice-smelling country.

 

I arrived at Heathrow Airport at 6pm.

I estimated that the immigration procedure would take about 1 hour.

I was worried I wouldn’t get to the place I was staying before sunset.

But there were hardly any lines, a machine just scanned my passport and... yes, that was it. It was just a moment.

They didn't even ask me if I got vaccinated.

 

I was able to use the Oyster card I used 4 years ago, which made me so excited.

 

The London Underground

Commonly known as the Tube.

I remember I was surprised before, but I was surprised again.

How small the trains are!

Even in London, there are only this many people... even though it’s 6pm and must be in the rush hour.

 

The number of people who were wearing masks was about 10%.

Here, I was immediately reminded of the gap between Japan and the rest of the world.

I was a bit worried, so I kept wearing mine.

 

West Ham

From here, I changed to c2c train and headed to Southend-on-Sea, the hometown of Nothing But Thieves.

 

When I arrived at Leigh-on-Sea, the nearest station to Conor's apartment, it was already 9pm and getting dim.

I was in such a hurry I didn't take any pictures.

 

The station was empty.

I couldn't find a place to buy a bus ticket.

I might need some coins, but the exchange machine didn't work.

 

A bus came, the door opened, so I told the driver that I didn't know how to buy the ticket.

He said like, “Get on! Where do you wanna go?” with a smile.

 

Oh yeah, this is not Japan anymore.

 

The bus headed to the place where I was going to stay.

On the way, we suddenly passed in front of Conor's apartment.

I got off the bus without paying and just said to the driver, “Have a good night!” with a smile.

 

Leigh-on-Sea

There are no hostels in the suburbs, and hotels are quite expensive.

So I used Airbnb.

I was able to stay at the second closest Airbnb house to Conor's apartment. (I couldn’t use the first one because I didn't meet their check-in time requirements)

 

That distance was about 400 meters.

I hope he won’t recognize such a crazy fan.

 

It was the house of a family.

My room was an attic.

Now, I can finally catch my breath.

 

I made it.

For the first time in 4 years, I finally got out of my country...!

 

 

【ライブレポ】Nothing But Thieves

Nothing But Thievesのライブを韓国に見に行った。

Dead Club Cityに招待された。

 

彼らは私が世界で一番好きな音楽で、でも最後に見たのは2018年のレディングフェスの最前列で。もうゆうに5年経っている。

 

日本に来ない

8月に韓国公演が発表されて、じゃあアジアツアーをしてくれるんじゃないかと期待したよね。

最近はsnsをあまり見てないから、代わりにTwitterの検索でNothing But Thieves lang:jaナッシング・バット・シーヴスってエゴサしてたね。

8月からほぼ毎日ずっと。流石に自分が不憫だったね。

タイのフォロワーさんと一緒に「来て~」ってやってたら、タイ公演は追加されたね。

 

本当に来なさそうだなと、それならもう韓国に行ってしまおうかと考えた。

来年の2月にヨーロッパでアルバムツアーが行われる。それを最後にアルバムツアーは終了!ってされたら、心が砕けちゃうなと思った。

 

やっぱり韓国公演に行こうと決めて、チケットを購入しようとした。でも途中からサイトが先に進めなくて、直後にSold outしたと分かった。

あー終わったなと思っていたら、追加公演のアナウンスがあった。

不幸中の幸いって、こういうことだろうと思う。

追加公演が決まったことで、そのチケットの販売開始時刻、その熾烈な争いのスタート地点に、韓国のファンと共に立てることになったのだから。

 

そこから購入やら準備やら会場に着くまでやらの話を始めたら、一向にライブにたどり着かないので省略する。

結果的に、それなりに良い整番を手に入れられたことだけは報告しておく。

 

国内盤が出ない

今年の6月30日に、4thアルバム「Dead Club City」がリリースされた。

今までのアルバムのように、また有名な音楽ライター粉川しのさんの、情熱的なライナーノーツが読めると思っていたのに、国内盤が出なかった。だから対訳もない。

もう悔しくてたまらない。

初めての完全なコンセプトアルバムで、これまた彼らのキャリアで初めて、全英チャート1位の快挙を成し遂げたというのに。

 

彼らは別に日本で無名のバンドじゃない。

デビュー前からサマソニに出演してたし、1st、2ndと、順当にアルバムツアーを日本で行ってきた。3rdはコロナ禍の2020年にリリースされたから仕方がないとしても、なぜここにきて国内盤すら出なくなったのか。

ソニーミュージックが中途半端にプロモーションして、2曲だけ日本語訳を公開していた。

でも結局、“デッド・クラブ・シティで繰り広げられる物語”とは何だったのか。

何がどうコンセプチュアルなアルバムだったのか。

これから先情報を追加する気はあるのか。

全く期待できない。

 

アルバムDead Club Cityについて

そこで、ライブのレポートを書くにあたって、この4thアルバムDead Club Cityとは一体どんな作品だったのか、個人的な解釈を書こうと思う。

なぜなら私の見たライブは、このアルバムの世界観をそのまま持ってきた、まさにDead Club Cityで行われた、完璧にコンセプトが練られた最高のショーだったから。

 

3月15日に、1stシングルWelcome To The DCCがリリースされた。

大きく動揺した。

彼らが今まで歌ってきた、ネガティブな心情を吐き出したり、社会批判をするような曲と、完全に相反する歌詞だったから。

 

“Welcome To The DCC, Dead Club City”
(デッド・クラブ・シティへようこそ)

“All the heaven, all the time”
(ここはいつだって全てが天国だ)

“Live your perfect life”
(完璧な人生を送ろう)

 

彼らもついに薄っぺらい事しか歌わないバンドになってしまったのかと危惧した。

しかし、そこで終わらないのが、彼らの作る音楽だ。

このコンセプトアルバムは、架空の会員制の街、Dead Club Cityを比喩として、現実世界に存在する特権階級や不平等、人間の貪欲さを批判し、嘲る作品だった。

 

アルバムの概要は全く触れられていないわけではなく、Rolling Stoneで、Conorが日本人からのインタビューに応じている。

インタビュアーが、“日本盤がリリースされたら、歌詞の対訳を読みながら、改めて聴いてみたいと思います”とすら言っている。(だからこそ期待をして、失望しているのだけど)

 

今作品には様々な人物が登場する。

・Dead Club Cityに憧れて、街に向かおうとするカップル。(Overcome)

・街で幸せなフリをするものの、持ち前のネガティブな思考が拭えない人物。(Keeping You Around)

・街の居心地が悪くて出ていこうとする人物。(City Haunts)

・地位を得る為なら、何でもしてやると意気込む人物、Zzzero。(Do You Love Me Yet?)

・街に入れてもらえない不平等さを罵る人物。(Members Only)

・街を出て、自らの足で歩いていこうと決断する人物。(Talking To Myself)

 

彼らは作品を通してこう問う。

「富を得ることは素晴らしいことなのか」

「何でも手に入れれば幸せになれるのか」

「そしてそれは本当に欲しいものなのか」

 

そして最後の曲、Pop The Balloonで、彼らは「目を覚ませ。Dead Club Cityを破壊しろ!」と歌う。

アルバムのタイトルを冠するDead Club Cityは、最終的に、真っ向から否定され、破壊されて、物語は終わるのだった。

Dead Club Cityは、1stシングルで皆を欺いて、最後にどんでん返しを用意するという、とても痛快なコンセプトアルバムだった。

 

会場についた

ソウルは寒かった。

最低気温が-5度と予報されるその日は、なんとチラチラと雪が舞っていた。

会場には4時頃についた。意外なことにほとんど人がいなかった。でもそうか、今日は平日だもんな。

 

(この動画共有サイト、90日で消えると書いてあるのに、一年以上前の記事の動画も消えてない、謎、とりあえずまた使ってみた)

 

ロッカーはどんどん埋まってしまうとのことで、先に一旦取っておいて、(寒すぎるので)直前にまた開けてコート類を入れることにした。料金はたったの120円程度だったし。

ロッカーが上手く閉まらなくてガチャガチャやっていたら、調子が悪いやつだったみたいで、最終的にキーのストラップを破壊してしまった。

近くに女の子がいたので、「これってどうやって使うんですか」と英語で聞いた。

私が外国人と知ったからか、あんまり覚えていないけれど、確か彼女の口から日本語が漏れた気がして、「え?日本人ですか!?」とびっくりして、そこから私のマシンガントーク

「これなんか閉まらなくて壊しちゃったんですけどどうしようw 他のはちゃんと使えるのかな、でもお金無駄にしちゃったなー最悪」

彼女を見たらカチコチに固まっていた。

 

彼女は日本人じゃなくて韓国人だった。

簡単な日本語で少し言葉を交わして、せっかくなので、ライブのために描いたイラストを彼女にプレゼントした。


彼女は洋楽の他に日本のバンド等が好きみたいで、独学で日本語を勉強していた。

そして今年のサマソニで初めて日本に来て、Blurを見たという。今年が初来日でなんでそんなに喋れるの…

「日本人とこんなに喋るのは初めてです」と彼女は言って、寒いのでコンビニに行きましょうかと誘い、イラストのお礼に暖かい飲み物とホッカイロ(韓国ではホットパックと言うらしい)を奢ってくれた。

韓国語はアニョハセヨ程度しか知らない舐め腐った奴に、日本語でこんなにコミュニケーションをとってくれるなんて、なんて良い人なんだろう…

 

時間が経つにつれて、段々と人が増えてきた。

6時に外国人用の窓口で、パスポートと購入明細を見せてチケットを交換してもらった。

開場の30分前、6時半から整番順に整列が始まった。

彼女は2桁の良い番号だったから、一旦その場で別れた。

 

欧米では、ライブは先着順で入場するので、前を取りたければ何時間も前に会場に行かなくてはならない。

ありがたいことにここ韓国では、日本と同じようにチケットに整理番号があるので、焦る必要はなく、それに従って並べた。

ただ日本と違う点として、7時に開場したらその出来た列で入場する為、それ以降は良い番号を持っていたとしても完全に無効になってしまうのが恐ろしい。

 

箱は日本のZEPPと同じくらいだと言われていて、違いと言えば、サマソニのように左右が柵で別れている。

左右ともに横に30人程並べるはずだったけど、やはり皆真ん中を狙いたいわけで、126番だった私は前から7人目位の場所に立った。

でも約2500人が入る箱で、外国人としてこの位置が取れたことには、満足しなければ罰が当たるだろうと思う。

 

ラジオが流れた

先のアメリカ、イギリスのツアーでは、発表されたタイムテーブルの、ライブの開演時刻の30分前に、Dead Club Radioというタイトルがあった。一体何なんだろうと気になっていた。

と、ここでも、30分程前にいきなり、“This is Dead Club Radio!”と言う音声がかかった。

そこから音楽が流れていく。いわゆるSEと同じようなものだけど、どうやらラジオ番組を再現しているみたいだった。

 

ところで、アルバムの2曲目のOvercomeでは、登場人物たちがラジオの音楽を流しながら、バンに乗ってDead Club Cityに向かう。

“Turn the engine on
Our song blaring out a Dead radio”
(エンジンをつけて
デッド・ラジオから鳴り響く僕らの歌)

このDead radioを、ソニーミュージックの公式は「壊れたラジオ」と翻訳していたけれど、NBT公式は頭を大文字で書いているので、私はこれはDead Club Cityのラジオなんじゃないかなと思う。

 

ジャケ画にもラジオが描かれている。

 

そうか。私達は今、Dead Club Cityに向かっているんだ。

そこまで世界観を作りこんでくる、彼らの熱意に驚く。

 

Do You Love Me Yet?の歌詞に出てくるバンド、Electric Light OrchestraMr. Blue Skyも流れた。  

 

曲と曲の合間に、女性が「Dead Club Cityご用達のグッズを手に入れましょう」と物販の宣伝をし始めるなど、やはりラジオ番組の体を装うことに抜かりない。

 

と、そこで、ゲストとしてZzzeroという人物が出てきた。Do You Love Me Yet?に登場する人物だ。

何でも欲しがる貪欲な彼は、NBTのNeon Brotherをリクエストした。

そのワードを聞き取って、途端に沸き立つオーディエンス。

Neon Brotherは、彼らがライブで演奏しない曲の中でも、とりわけファンからやってくれという要望が高い曲で、もはや“Play Neon Brother”というフレーズは、一種のネタとして、ファンの中でミーム化している。

そこでラジオパーソナリティは「嫌だね」と一蹴。

 

ファンをおちょくることが大好きな、彼らならではのいたずらに笑ってしまった。

 

さあ、もうそろそろ開演時間。

ラジオのパーソナリティはこう言う。

Dead Club Cityの皆さん

今夜は特別なゲストをお呼びしています。

Nothing But Thievesです!!!

 

靄がかったステージに、メンバーのシルエットが次々と浮かんで、小柄な人物が真ん中のマイクの前に立った。

アンニョン!!!

 

ライブが始まった

一曲目はもう、これしか選択肢が無い。

Welcome To The DCC

「デッド・クラブ・シティへようこそ!」

一言目からオーディエンスは大声で歌う。

 

Is Everybody Going Crazy?

 

興奮冷めやらぬままに、今度は3rdアルバムMoral Panicの1stシングルを披露。

彼らはMoral Panicのツアーをアジアでやらなかったから、3rdアルバムの曲を生で聴くのも、勿論これが初めてだった。

「みんな狂っていく 孤独なのは僕だけじゃないだろう? 段々自分を見失っていくんだ」

コロナが蔓延しだした2020年の春にリリースされたこの曲を、何百回聴いて、その歌詞がいかに現実を投影していることに驚いたことか。

いきなり切り替わるConorのファルセットが、五臓六腑に染み渡る…

 

Real Love Song

 

ラブソングが少ないと言われて書いたという、ひねくれたラブソング。

“This is a love song” “So what?
(これはラブソング)(だから?)

“Did it slide into your heart?” “I guess not”
(君の心に届いたかな)(無いね)

そっか、この掛け合いはライブで最高になるんだ…

Conorはもう満足げになって、最後はそのままオーディエンスに全部歌わせた。 

 

コナー君、左手でマイクを掴むから顔あんま見えないんだよな…

 

でも私は一心不乱にギターをかき鳴らすJoeが好きなので、過去の3回のライブもJoe側で見ていた。

次はDomの方にも行きたいので、来日の際は是非2公演お願いします。

 

Sorry

2ndアルバムBroken Machineより。

「多分僕は欠陥品か馬鹿なんだ
ごめん ごめんよ 僕がやってしまったことを」

懐かしいこの曲を、再び彼と歌えることが嬉しかった。

でも古い曲は全然動画を撮らなかったから、もう記憶からぶっ飛んでる…

 

Do You Love Me Yet?

 

サクサクと軽快に刻むリフが最高で、リリースされたアルバムを聴いて一番初めに好きになった曲。サビに合わせて踊るのがすごく楽しかった。

そしてここでもConorは、途中からマイクをこちらに向ける。

“Pick up the award for best rock act, apart from that, WHAT?
(ベストロックアクト賞を掴むんだ)

オーディエンスも分かってたと言わんばかりに、

“And that and that and that!!!”
(アレとアレとアレに加えて)

もはやこの掛け合いを狙って書いたのかもしれないと思うほど。

 

韓国のファンも、サビ以外はあまり歌わない点では、英語への理解度は日本人と同じくらいかなと思った。

でもどこで歌うべきか、盛り上げるべきか、ちゃんと心得ている感じがした。例え新譜であろうと、古い曲であろうと。まあ要するにノリがよかった。

少し寂しくて、でもただただ素敵なライブで、だんだん満たされてきた。

 

Conorが本当に、本当に楽しそうだった。

曲間でずっと踊っていた。

オーディエンスも熱狂的過ぎて、段々とその向こう岸にいるConorが霞んで見えてきた。

 

私は本当に彼らのライブを見ているのか?

それともこれはただの夢なのか…?

 

“You know, we love Korea!”とConorは言った。

私がこのライブに行く前から抱いていた一種の寂しさを後で咀嚼してみたら、やっぱり韓国だからなのだろうなと思った。

レディングフェスは大丈夫で、girl in redのLondonとも違って、留学してた時に見た、Marianas TrenchのNew Yorkでもない。

例えば、OsakaやNagoyaと聞いて寂しさを感じないように。

 

韓国だから。

私が大好きな彼らが大好きな「」で、こんなにも近くにあるのに、私は何をどうやってもKoreaではないから。

 

でもこの夜だけ、私はKoreaの一部になれていたでしょうか。

なる事を許されていたでしょうか。

そう願った。

 

Unperson

3rdアルバムの一曲目。彼らのアルバムはいつも、激しい曲から勢いよく始まるから最高だ。

2ndの始まりの曲I Was Just a Kidの代わりに選ばれたのだろうこの曲も、究極にかっこよかった。

Conorは最近ロックは飽きたなんて口にしていたけれど、ライブでは全然やる気だし、どんなサウンドも全部僕たちだと言っているようなものだと思った。

 

5年前、初めて彼らのライブを見た時、一生耳元で鳴らし続けて欲しいと思うくらい愛おしい重低音だと思った。

それとConorの激しくて、優しくて、切なくて、時に狂わしくて。胸に突き刺さるこの歌声は、私の中で永遠に反響し続ける。この2つがあれば私は生きていける。

 

そういえば、かなり3rdからもやってくれたな。最近のセトリをあまり見てないから、それがアジアを意識してなのか、ずっとそうなのかは分からないけれど。

 

Lover Please Stay

10年前の古い曲をやるよ、とConorは言った。

ああ、あれだ。韓国公演ならやるだろうと思っていた。2018年のジャパンツアーのセトリにそのまま追加して、韓国だけで演奏した事を根に持っていたので。

でも前日はやらなかったみたいなので、聴けてラッキーだったな。

「僕から何でも奪っていってくれて構わない。でもどうか、僕のそばにいて欲しい」

Conorの優しい歌声に合わせて、観客のスマホのライトが揺れていた。

 

Trip Switch

長いこと分からなかった。なんで彼らが1stアルバムから執拗にこの曲だけを選んで演奏するのか。

その日、やっとわかった。これもライブでやると最高なんだ。

 

 

この日はJoeの誕生日だった。

ケーキはファンが用意したのかな。

バンドが韓国公演をする時、おそらく楽屋でのケーキの写真をインスタに載せることが多い。ファンのこういった活動を会場が容認してくれるのは羨ましいな。

蝋燭の火を吹き消したら、そのまま顔面ケーキ… とはいかず、拍手で終わるという、ロックバンドには珍しい、とても平和なバースデーサプライズでよかった。

 

Impossible

私がこのライブで一番聴きたかった曲だった。

2020年秋にリリースされた直後に聴いて、この歌詞はまるで、私から彼らの音楽へ向けたものじゃないかと思ったから。

「君の中に沈み込んで、二度と浮き上がりたくない」

遂に生で聴くことができて幸せだった。

周りのコーラスも切なくて泣きそうだった。

ただ、これだけはどうしても動画を残したかった曲だったから、私は小声で歌った。

今度は大声で一緒に歌えるよう、またライブに行かせてください。

 

Pop The Balloon

Dead Club Cityを破壊する、アルバム最後の曲を、やはり彼らは最後に用意してきた。

Kill the Dead Club City!!!

街を破壊しつくして、彼らはステージの奥に消えた。

 

すぐに“アンコール”の掛け声が始まる。韓国でもアンコールって言葉使うんだ… と思った。でも私達は洋楽ではアンコールって言わないよな。バンドに理解されてるのかな。

その掛け声は途中から“NBT!”に代わり、そう長くは経たないうちに、彼らはステージに戻ってきた。

 

アンコールにやる曲と言えば、2017年の2ndアルバムのツアーから彼らのアンセムとなった、Amsterdam以外ありえない。

それにプラスして、Overcomeが、代わって新たなラストソングになった。

 

Joeが今までで一番好きなギターソロだと言っていたなあ。

「コンセプトアルバムだけど、それに囚われず、色んな風に曲を解釈してくれていいんだよ」とConorが言っていたように、「その痛みをそれ以上のものに再定義してみたら、きっとまた乗り越えていけるはずさ」という歌詞は、沢山の苦しみを経験してきた彼らだからこそ書けたポジティブな歌詞で、私達を前へと進ませてくれる気がする。

数日前にSpotifyのまとめがリリースされたけど、この曲は私が今年一番聴いた曲だった。

 

さあ、Dead Club Cityは崩された。

明るく爽やかな音楽と共に、ライブは終わった。

 

出待ち

この会場は出口が一つしかないので、よく出待ちができることで有名だった。

余韻は一旦脇に置いといて、ロッカーから急いで掻き出した荷物をトートバッグに突っ込み、横に並んだ出待ちの柵に飛びついた。

2列目が取れた。ので、とりあえずイラストくらいは渡せそう。

 

ライブ前に知り合った子と連絡を取ろうとしたら、「手を挙げて居場所を教えてほしい」「渡したいものがある」と言われた。

渡したいものはもちろんメンバーへの物だと思ったし、せっかく2列目が取れたので、じゃあこっちおいで~という気持ちで手を挙げたら、後ろから来た彼女は私にDomのギターピックを手渡して、私へのプレゼントだと言った。

意味が分からない。

 

昨日も最前列でピックを手に入れたからだと言う。

でもだからって。

ここに来るまではもう、ちゃんと辿り着けるか、ちゃんと彼らを見れるか、ちゃんと楽しめるか否かしか考えていなかったから、ライブのこの日に、この場所で新しい友達が出来て、その子からこんなプレゼントを貰うだなんて、想像すらしていなかった。

 

彼女は出待ちはしないで帰ると言った。

私は「また会おう!」と言うので精一杯だった。

 

《セットリスト》

待機中、持っている子に写真を撮らせてもらった。

お礼に周囲の子達にイラストをプレゼントした。

みんな私が日本人だとわかると、簡単な日本語を喋ってくれて、びっくりした。

 

ただ、前日に出待ちに成功した人達が写真を上げたため、皆期待をして、人数が何倍にも膨れ上がっていたみたいだった。結局メンバーは車に乗って通り過ぎてしまった。

私は一度機会を得たら満足してしまうたちなので、ConorやJoeとは2018年に写真を撮ったことがあったし、あまり会うことには執着していなかったけど、とにかくここまで来たからには、日本のファンの為にも、「日本に来てほしい」と伝えたかった。それが出来なかったのが心残りだった。

 

 

時刻は10時半過ぎ。

気温は-5度になっていた。

なんかもう寒いというか、痛い。

 

出待ちしていた子達はタクシーで帰ると言って、その場で別れた。というか、最後まで日本語で喋ってくれて、本当に何なんだこの人達は。

私が韓国の人々に対して抱いていたイメージはことごとく覆されていった。

 

ライブ後は、サムギョプサルで一人打ち上げ~なんて呑気に考えていたものの、調べていたお一人様OKの店はもう閉店時刻を過ぎていて、電車を待ちながら24時間営業のお店を適当に見繕って、よろよろと向かった。

 

5年間生きがいにしていた音楽の爆弾を全身に浴びたので、ボロボロだった。

 

最高だった。

これに尽きた。

 

メニューは二人前しか選べなかった。なんか説明されてたけど分かんなかった。

全てが1キロ先の他人の会話並みにどうでもよかった。

目の前で勢いよく焼けていく肉を慌てて皿に積み上げて、サムギョプサルは野菜で肉を包んで… とかいう正式な食べ方も、なんかもう全部一緒に食べたら実質同じじゃんと思って、適当に口に放り込んだ。韓国の皆様、ごめんなさい。

辛い物を食べたら暖かくなるかと思ってキムチも口に突っ込んだけど、寒さの痛いに辛さの痛いがプラスされただけだった。

 

午前1時くらいにホテルに戻った。

今日を終わらせたくなくて、ぼーっと動画を眺めていたら、朝の5時とかになった。

 

翌日

昼近くに目覚めたら、出待ちの時に知り合った子からDMが来ていた。

 

開いたら、Conorが私の絵を持っている動画があった。

 

は???

 

彼女は今朝空港でメンバーに会い、彼らに日本に行ってくれるよう伝えてくれたようだった。

そしてConorに私のイラストを渡してくれた。

なんで昨日会ったばかりの人間にそこまでしてくれるのか、全く理解できなかった。

とにかく泣いた。

なんでみんな、こんなに親切なんだろう。

 

 

私の兄は昔から(それこそインターネットが普及しだした彼が高校生ぐらいの時から)いわゆるネトウヨというやつで、嫌韓で、ヘイト発言をまき散らしていた人物だった。

だから自然と、なんとなく、私達も韓国人に嫌われているのではないかと思っていた。

ニュースで流れてくる両国の話は芳しくないものばかりだったし。

これも、今回の渡韓をためらっていた理由の一つだった。疎外感を味わうのが怖かった。

K POPみたいな自国のアーティストが好きで見に来るならともかく、全然関係ないイギリスのアーティストだし。

 

独りぼっちでライブを見て、独りで凍えながら帰ったら、寂しさでもう、これが人生で最後のライブになるもしれないと思っていた。

 

でも違った。

こんなにも素敵な出会いがあるなんて思っていなかった。

韓国の人へと抱いていたわだかまりが、跡形もなく消え去っていった。それがすごく救いになった。

 

意外なことに、その後の数日間の滞在中、普段の海外旅行と違って、現実に戻りたくない、日本に帰りたくないとは思わなかった。自分でもよく分からないけれど。

ただの現実逃避と違って、その逃避先に、私を受け入れてくれた人達がいたからかもしれない。

これから先、たとえ彼らが来日しなくても、韓国に見に行けばいいかなと思ったら、なんだか気が楽になった。

知り合った子達も、日本が大好きで、NBTが日本に来たら見に行きたいと言ってくれた。きっと再び会うことができるだろうと思ってる。

 

とりあえず、次に彼らのライブを見れる時まで、Conorが、見ず知らずの日本人に向けて、「イラストを受けとったよ」と伝えるために、カメラ側にそれを見せた、その事実と共に生き延びようと思う。

 

イラストにプラスして、このバナーも作って持って行っていた。

Conorのサイドプロジェクト、Man-Made Sunshineが本当に本当に大好きだったので。

チキンすぎて人の視界の邪魔になるのが怖くて、一瞬しか掲げられなかった。

距離的には見えただろうけど、彼はMCで喋っていたから、気付いたかどうかは分からない。

本当は来日公演で、最前列で見せたかったものだったから、希望を捨てずに取っておく。

 

 

10000字を超えた…

貴重な時間をこれを読むのに使ってくれてありがとうございます。

 

 

Conorのサイドプロジェクト

 

Conorの自宅訪問記

 

2ndアルバムBroken Machineについて書いた文