I'm just holding on for tonight.

どこにも行けない呟き

【和訳】Eleonora / Marianas Trench

4年越しに、遂に彼らの5thアルバム「Phantoms」が発売された!

普段は第1曲目に壮大な楽曲を用意している彼らが、今回はなんと意表を突いたスタート。4人のアカペラから物語が始まる。

Eleonora

Hey, do you hear me?
Do you hear me now?
On a midnight, dreary
なあ、聞こえてるかい?
聞こえてるかい?
侘しい真夜中に

Stay
Stay near me
Stay near me now
Eleonora, please be here
ここにいてくれ
俺の近くに
俺の近くにいてくれ
エレオノーラ、どうかここにいてくれ

How you tease me
Eleonora, speak
It grows so quiet on widow's peak
Don’t hush
Silence shares my madness
Eleonora
からかってるのかい
エレオノーラ、話をしてくれ
沈黙が 生え際に忍び寄る
黙らないでくれ
静寂が 俺の狂気を広げるんだ
エレオノーラ

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彼らの音楽には、架空の女性が象徴的に登場する。CarolinaやPorcelain、Astoriaと続いて、今回のEleonoraという名前は、エドガー・アラン・ポーの短編小説「Eleonora」から来ている。私は江戸川乱歩の方しか読んだ事ないから今度読んでみよう…

内容を調べてみたら、

主人公はエレオノーラという女性に恋をするのだが、彼女は病死してしまう。彼女が亡くなる前に主人公は「生涯彼女以外の女性を愛することは無い」という誓いを立て、もしこの誓いを破ったらば、恐ろしい呪いを神に下してもらうことにした。やがて彼女が死んだ後も、その誓いによって、彼女の存在が彼の周りを漂うこととなった。という話。

Joshは彼女との婚約を解消した後も、彼女以上に愛する人と出会う事はもうないと語っていた。だから自身の恋愛をこの小説に例えて、今回のアルバム制作に臨んだんだろう。

彼は3rdアルバムEver Afterではファンタジーちっくな物語を、4thアルバムAstoriaでは自身の復活を80'sの冒険、成長物語「The Goonies」の映画になぞらえ、今作Phantomsは恋人のお化けが棲みついた幽霊屋敷をテーマにしている。そんな訳で、ホラーミステリー小説作家エドガー・アラン・ポーからインスパイアを受けて、3曲目のEchoes Of Youにも小説の中の言葉が登場している。

彼の発想の着眼点と、そこからアルバム全体で音楽を作りあげていく構想力が、素敵すぎて大好き。 

 

2曲目の和訳はこちら↓