I'm just holding on for tonight.

どこにも行けない呟き

進まないYouTube動画

今月中に一人暮らしをする予定だったのに挫けてしまった。

 

先日イギリスから戻ってきた友人に会って、「イギリスなら2年間もワーホリできるよ」と言われて、なんだかお金を貯めとかなきゃいけない気がしだしたからだ。

 

昨年会った別の友人は翻訳家を目指して通信講座を始めていて、そんな夢を持ってもいいんだ、なら私も翻訳家になりたいかもしれないと思った。

 

こんなに人の意見にいとも簡単に左右される人間になるとは思ってなかった。

自分に何も期待してなかったから、人の話を聞いて、初めて「そういう事も出来るんだ」と気づく。初めて可能性を知る。

 

一応海外に住むのは私の憧れだった。でももう自分には到底叶う気がしない夢だった。諦めていた。

 

そもそも私の夢は何だったんだろう。

もともとあまり夢がない人間だった。期待する事が苦手だから。

小学生の時から既に自分が中学生になるなんて考えられなかったし、中学に入学した時にも自分の高校生の姿なんか思い描けなかった。

高校合格の数日後には塾は大学受験の話をしだして、全く気持ちがついていけなかった。

友人達の語る夢が次第に「職業名」に変わっていく事に焦っていた。

私には常に少し先までの視野しかなかった。

 

私の人生は劣悪なネット環境下で見るYouTube動画みたいだとよく思う。

先が見えないから、グレーの線、プログレスバーがなかなか先に伸びない。読み込みが上手く進まないから、動画がスムーズに進まない。プログレスバーに赤い再生バーがすぐに追いついて、その度に止まる。ガタガタ。

人生を生きるのが上手い人はきっと、夢とか、キャリアプランとか、そういう道が、プログレスバーがもうずーっと先まで伸びているから、スムーズに動画再生が進むんだと思う。

 

せめてもの気持ちで、作品をずっと作り続ける事を夢にしていた。

それくらいなら叶えられる気がしたから。

でも、数年前に海外での展示に参加する事ができて、そこでブチっと切れて、終わってしまった。それ以上の夢を用意できなくなってしまって、立ち止まってしまった。

それから自分の作品に価値を見出せなくなって、夢にする価値もない気がしてきた。

 

そして今、動画はまた止まった。

一応これから再就職を境にプログレスバーは動き始めるだろう。

でもそれはどこまで伸びる?何年そこで働く?どこまで行き着いたら、また何もできなくなって立ち止まって、動かなくなるんだろう。

 

私の動画は全然進まない。先が見えない。