You are what you love, not who loves you.

ロックとアートとお布団が好き。ちっちゃいものを作る人。ここでは好きな音楽の紹介を。

【和訳/解説】Astoria / Marianas Trench

 4thアルバムAstoriaの1曲目にしてアルバムタイトルを冠した曲。

 この曲を初めて聴いた時の衝撃は未だに忘れられない。私が彼らを知ったのは3rdのEver Afterがリリースされた直後だったから、彼らのアルバムリリースに立ち会うのはこれが初めてだった。前回から4年も経過していたから彼らの音楽性の変化も全く予測できなくて、内心ドキドキしながらAstoriaリリース当日の0時を待って、夜中の暗闇の学生寮の中で独りで聴いた。(2015年私はアメリカにいた) そしたら1曲目のこの曲から、まさに心臓を吹き飛ばされたような気分。前回からさらに飛躍した音楽性、繰り広げられるコーラスの嵐にひたすら鳥肌が止まらなかった。

 

 彼らは毎アルバムでオープニングとエンディングにがつんと長くてスケールの大きな曲を用意しているのだけど、いかんせんシングル曲になることもMVが作られることもなかったから知名度が低く勿体ないと思っていた。だから今回この曲でMVが作られると聞いてとても嬉しかった。これで彼らの多様な音楽性をもっと多くの人に知ってもらえる…!彼らの努力の結晶、7分間のMVである。おつかれさま、ありがとう。

 

 訳すのが難しかった部分も多く、曲の背景に基づいて解釈したりもした為意訳が多いけど、雰囲気で感じ取ってもらえると嬉しい。

 

youtu.be

 

Astoria

 

Astoria, I'm warning ya, not ready yet, not for ya
Don't wanna know my darkest lows
My blackest pitch, murder of crows
Feels far from home, close to the vale
Goodbye mother's fairy-tale
Never After will suffice when star-crossed lovers take their life
アストリア
忠告する まだ準備はできていないけれど
君は俺の暗闇のどん底を知りたくはないだろう
真っ黒なピッチを カラスの群れを
我が家からは遠く 谷底の近くにいるみたいだ
母のおとぎ話よ さようなら
不幸な愛する者たちが別れを告げる時は
Never Afterで十分だ
(元婚約者へ向けた前作Ever Afterをうけて)

 

Now we begin a harlequin,
kaleidoscope in spite of when
Top of the world to lowest worth,
from blackest pearl to slow rebirth
Don't remind me what the price is
when left to my own devices
'Cause I'll find out in all due time
what happens to never say die
さあ 俺たちは道化役を
千変万化する万華鏡を始めよう
世界の頂点から最低の価値へ
黒い真珠から遅い復活へと変わっても
好き勝手に生かせておいて
その価値を教えようとしないでくれよ
だって不屈の精神があるうちに俺は見つけ出すだろうから


Oh yeah
I'll see whatever doesn't make me stronger kills me
But it's gonna to be a long year till the hospital can find hope in me
(Tell me I survive)
Do I survive you, Astoria?
(Tell me I survive)
Do I survive you, Astoria?
You know everything happens, happens in threes
ああそうだ
俺を強くしてくれないものが俺を殺す様を見ようじゃないか
でも病院が俺に希望を見出すまで長い一年になりそうだ
生きのびれると言ってくれ
アストリア、君を生きのびれるだろうか?
生きのびれると言ってくれ
アストリア、君を生きのびれるだろうか?
知っての通り 二度あることは三度あるんだ


A fevered blur, through names obscured, and speeches slurred
What's another bridge burned?
I'm on my own, you came alone
All dressed up in bad news
(I know you've been hurt too)
This would be the wrong move
(Maybe we should leave soon)
熱で霞み 名前が朧げに 言葉が不明瞭になる中
次はどの橋が燃える?
俺は旅の途中 君は一人で来た
悪いニュースに身を包んで
君も傷ついてるのは知ってる
これは過ちになりそうだ
きっと俺たちはすぐに離れるべきなんだ


You can lay with me while you think of him
Drown our sorrows deep in each other's skin
I'll touch your face while I think of her
I'll raise my lips to the way we were
Bite my neck while you say his name
I will scratch your back to forget her face
Our regret tastes sweet through a soft liqueur
We can raise our lips to the way we were
彼のことを考えながら俺に身を委ねるといい
お互いの肌に悲しみを深く鎮めよう
俺は彼女の事を考えながら君の顔に触れるよ
俺はかつてのように唇を重ねよう
彼の名前を言いながら首を噛んでくれ
俺は彼女の顔を忘れる為に君の背中を引っ掻くから
俺たちの後悔はリキュールを通して甘い
俺たちはかつてのように唇を重ねられる


On a good day I'm the bad news for the wrong girl with the right wounds
On a good day I'm the bad news for the wrong girl with the right wounds
良い日に 俺は悪いニュース 正しい傷を負った 間違った少女への

 

Hey, ever just say fuck it?
Maybe I'll drink this all away in buckets
Oh hey, might as well say fuck it
I wanna hurt myself until I love it
I should've known you're not alone when you take somebody home
And the little deaths are a little less, even if just for a moment
Hey, let's all say fuck it
I'm gonna make my mother so proud of it
Yeah
なあ、気にするなって言うのか?
きっと俺はこれをバケツいっぱいに飲み干すんだ
ああそうだ、気にしないって言った方がましだ
俺は自分を愛するまで傷つけたいんだ
君が誰かを家に連れ込む時に 君が一人じゃないのを知っとくべきだった
そしたらほんの一瞬だけでも 死にたい気持ちは少なくて済むのに
なあ 気にしないって言ってしまおう
俺は母親を誇りに思わせるんだ

 

(Hope fades away in Astoria)
I'll see whatever doesn't make me stronger kills me
But it's going to be a long year till the hospital might find hope in me
(Astoria)
Astoria
(Astoria)
Let the melody save me, Astoria
Let the melody save me, Astoria
The quid pro quos that we'll compose from esoteric to common prose
Astoria
アストリアの中に望みは消える
俺を強くしてくれないものが俺を殺す様を見ようじゃないか
でも病院が俺に希望を見出すまで長い一年になりそうだ
アストリア
メロディーに俺を救ってくれ アストリア
メロディーに俺を救ってくれ アストリア
秘密から共通の言葉へと俺たちが創り出す対価のメロディーに
アストリア

 

 

‪ "whatever doesn't make me stronger kills me"‬というのはWhat doesn't kill you makes you stronger(君を殺さないものが君を強くする)というよくある言い回しを反対で使ったんだと思う。we begin a harlequin, kaleidoscope"のくだりとか最後の歌詞とか、Joshが選ぶ言葉はなんだか素敵だなあ。

 この曲はメンバー4人に加え彼らの友人らも多くコーラスに参加していて、Joshのお姉さんSaraも歌っている。最初にでてくる"Do I survive you, Astoria?"はJoshではなく彼女の歌声だ。

 また彼らの大好きなバンドJellyfishのメンバーRoger Joseph Manning Jr.も参加している。おそらく"On a good day〜"から始まるコーラスがそれ。Jellyfishは彼らの憧れのバンドとして、インタビューでもQueenと並んでよく名前が出てくる位だから、彼らもすごく誇りに思っているに違いない。

 

 Astoriaリリース前の数年間のJoshは、長年付き合っていた彼女との婚約解消や、最愛のお母さんの病気の悪化、そして彼自身も体調を崩して入院を余儀なくされるなど苦悩の中にいた。Astoriaというのは彼らが今作品でオマージュしている80'sの映画「The Gonnies」の舞台の地なのだけど、ここでは彼が乗り越えてきた苦悩や挫折など、リリース前の数年間の"象徴"として使われているんだと思う。彼はこのアルバムを自身の「成長物語」であると語っている。

 

 リリース前に公開されたインタビュー動画でも詳しく語っている。

youtu.be

  AstoriaのMVもそんな傷ついたJoshがメンバーに助けられ、元の自分を取り戻し、復活する - そういったストーリーになっているんだと思う。

 ファンなら知っていると思うがこれも最後の曲End Of An Eraと対になっているので、その曲も後に翻訳できたらと思っている。