I'm just holding on for tonight.

どこにも行けない呟き

【和訳】I Won’t Follow / Secret Someones

私が初めてライブで見た女性バンド。2015年に見たMarianas Trenchの前座だった。一曲目がこの曲だったことも覚えてる。とてもスローテンポで、初めて聴いたのにすんなりと歌詞が入ってきて。それから先何年も私を支え続けてくれている曲の一つ。

I Won’t Follow

I can't follow you wherever you go
Without a home
I don't know myself, without you here
Without you here
But I can't live your life, my dear
If you pull me out to sea
Oh, I would drown in what you wanted me to be
あなたの後をついては行けない
自分の居場所がないと
自分のことが分からない
ここにいたら あなたがいないと
でもあなたの人生は生きられないのよ ねえ
あなたは私を海に沈める
私は あなたが求める理想の中で溺れそう

Cause all this time, living in your shadow
Made me blind, to what I needed
I will find, what I'm meant to do
I won't follow you
I won't follow you
だって今まで あなたの影の中で生きてきた
そしたら自分の求めてたものが見えなくなってしまった
私は見つける 私がすべきことを
あなたには従わない

I can't up and leave whenever you like
If it doesn't feel right
I don't need to hold your hand to stand on my own
It's okay to be alone
No, I'm not afraid of the unknown
You keep running away
If feeling's what you need then I won't make you stay
あなたの好きな時に
消え去るなんてできない
心が従わなかったら
立ち上がるために あなたの手を借りる必要なんてない
一人でも大丈夫
私は知らないものに恐れたりしない
あなたは逃げ続けてる
もし気持ちを求めてるなら
もうここへは留まらせない

Cause all this time, living in your shadow
Made me blind, to what I needed
I will find, what I'm meant to do
I won't follow you
I won't follow you
I won't follow you
I won't follow you
だって今まで あなたの影の中で生きてきた
そしたら自分の求めてたものが見えなくなってしまった
私は見つける 私がすべきことを
あなたには従わない

All this time, living in your shadow
Made me blind, to what I needed
I will find, what I'm meant to do
I won't follow you
I won't follow you
I won't follow you
I won't follow you
だって今まで あなたの影の中で生きてきた
そしたら自分の求めてたものが見えなくなってしまった
私は見つける 私がすべきことを
あなたには従わない

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多分、私が初めて触れたフェミニズム色のある曲だったと思う。

フェミニズムの歌だなんてカテゴライズすると一歩引いてしまう人もいるだろうし、別に誰が聴いたってどんな解釈をしたっていいのだけど。

私が今まで聴いてきた(少なくとも歌詞を理解して)女性が主語の曲は、恋に喜んだり悩まされたりしていて、大体そこには異性の影があった。だから、突如目の前に現れた3人の女性が、歌声を合わせて「私は一人で大丈夫」と言い切ったのは、衝撃的だった。とてもゆっくりと、何度も何度も繰り返すその力強い言葉は、いつしか私に勇気を与えてくれた。

そんな訳で4年経った今も繰り返し聴いているし、彼女達はとても特別な存在。

残念なのは、ライブを見た翌年には解散してしまって、その一回きりになってしまったこと。解散してしまったバンドなので布教するもしないも無いのだが、やっぱりこの歌詞を文字にしたいと思って、誰かが聴いてくれたら嬉しい、同じように勇気づけられてくれたら嬉しいと思って、訳した。うまく訳せてるか自信無いけど。

 

【ライブレポ】2018年まとめ

先に前置きしてしまうけれど、今年のベストライブ、決められない。今までで一番新譜に惚れ込み遠征までしたNBT、青春時代のサウンドトラックを7年越しに見ることができたParamorePanic!、遂に武道館を乗っ取ったFOB、初海外フェスのNBT再び、レディングのヘッドライナーにまで上り詰めたFOBグラスゴーで見たナマズどれも優勝!!!!

 

Nothing But Thieves (1/16,17) 

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新譜が最高だったのでずっと楽しみにしていた来日公演。直前に大阪公演のチケットも買ってしまった。東京との往復バスを調べたらなんと約三千円で。往復でだよ。この時期安いのかな。チケットに上乗せしても全然見る価値あるなと思って即決。

遠征でやっぱりいいなって思うのは、知らない土地に行くし、往復の時間も手伝って、一段と強い思い出になること。1月に見たのに未だに思い出としてちゃんと残ってる。あと完全に私得だなと思ったのは、大阪と東京でステージの背景が違ったこと、笑。

午前中は京都観光。大阪には3時位について、道に迷うのが嫌でもう会場前で丸まっていたら、前触れもなくさらっとメンバーが登場。

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写真を撮るコナー君の写真を撮る私。めちゃくちゃ自然体すぎて逆に動揺したわ。もちろん2ショットも快く撮ってもらえた。

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2公演ともJoe側にいたけど、彼の何かに取り憑かれたようなギターの弾きっぷりが本当に好きで。そんな訳で撮った彼の写真もブレにブレてるんだけど。

 

《セットリスト 大阪/東京》

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あーもう見返したら1年前の自分がずるい、羨ましくてたまらない。最高すぎる。

ハイライト: Trip Switch / Soda / I'm Not Made by Design / Hell Yeah / Amsterdam / Honey Whiskey... ああもう、考え出したらあれもこれも足しちゃうからほんと駄目。

 

NBTについての想いが抑えきれなくなったので語りに語った文 ↓ 

フェミニズムメンタルヘルスについても書けたので文として気に入ってる。

 

Paramore (2/21)

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8年ぶりの再来日だからもちろん見るのは初めて。というか、まさか見れると思っていなかった。一夜限りの、それもHayleyの体調不良による前2公演キャンセルからの東京公演、だいぶハラハラしていたけれど、彼女はギリギリ大復活。ついにその姿を拝むことができた。とてもかっこよくてパワフルな女性だった。

ハイライト: Still Into You / Ain't It Fun

 

Fall Out Boy (4/26)

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自分の好きなアーティストが武道館で演奏できるなんて初めてのことだったから、特別な気分だった。よく人が投稿してる武道館ライブのお決まりの写真に、その写真にFall Out Boyの文字が…!!!

 

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前回のABAPの来日でもそうだったけど、彼等は毎回ぶっ飛んだ新曲を出してくるのに、ライブではもう完全に彼等のものにしていて、それが不意打ちのかっこよさで、本当に驚かされる。だから私は彼らが大好きなんだ。The Last of the Real Onesはパトリックのピアノの入りから完全に持ってかれた。

 

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Peteが後方にも来てくれた。(Joeも来てくれるかなと思ったけど来なくて密かに残念だった… 生粋のジョーさん推しなので)

 

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紙吹雪の舞う規模のライブに行けることが少ないもので。もちろん何枚かもらって帰った。

そういえばプレゼントBoxに昨年公式がリポストしてくれた作品関連の物を入れたけど、多分、メンバーの性格的に考えると、多分だけど、そもそもメンバーの目に行き届いてない気がする…… それだけが少し心残りだった…

ハイライト: Whilson / The Last of the Real Ones / HOLD ME TIGHT OR DON'T

 

Reading Festival (8/24)

 

Summer Sessions (8/25)

 

Panic! At The Disco (10/23)

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Brendonの圧倒的な歌唱力。

おそらくミュージカルの出演とかも通して色々身につけたんだろうなあ。めちゃくちゃ高低差あって、最高に歌いにくい曲ばかりなのに、最高のピッチ感で余裕のある歌いっぷりに感服。

彼がインタビューで言っていたように、新譜にはミュージカルの要素なども取り入れられていて、更に幅の広がった音楽に変化している。

初めから大ヒットの売れっ子バンドだったにも関わらず、更に別の次元にまで進んでしまったから彼は本当に凄い。

 

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Brendonの神々しい姿が撮れた…

金管楽器隊も加わって、もう完全なるエンターテイメントだった。

ここのところメンタルが不安定すぎて、もう彼らの登場から涙が出てきて、Ready To Goでは懐かしさで号泣。自分の人生には音楽が必要なんだという事が分かって、ただただ泣いていた。

ハイライト: Ready To Go /  This Is Gospel / Dying In LA / Bohemian Rhapsody / High Hopes

 

As It Is / Set It Off (11/7)

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As It Isは予習はしたけれど、いまいちピンと来ないまま当日になってしまい若干の申し訳なさがあった。メンバーも長髪のギタリストがかっこいいなーと思っていたくらい。

でもボーカルPattyが。こんなに自分の性癖に突き刺さるひと初めて見た。綺麗すぎた。目の前で彼が動いてる事が信じられなかった。彼の動きを残したい一心で動画撮った… すいません、ちゃんと聴きます。MV見ます。ごめんなさい。

でも新譜はメンタルヘルスをテーマにしていて、歌詞などに気になる部分が結構あった。

Set It Offはアコースティック入れたらこれで4回目。彼らのライブはもう楽しいことお墨付きだから。Codyはいつも通りにパワフルな人だった。

それからMCの一言一言まで魂を込めて、オーディエンス一人一人に向けてぶつけてくれてる気がする。本当に好きな人。

そしてSIOを通して仲良くなった方々と沢山再会できてとても楽しかった!

ハイライト: Dream Catcher

 

去年遂にフェスデビューとか言っていたのに、今年は海外フェスに行ってしまった。来年はもうどうしよう。とにかく、素敵なライブを見れますように。

 

私は音楽を食べたい

 

時々私は

音楽を食べてしまいたいと思う

ショートケーキのように

口の中に頬張って

舌で味わいたい

 

あるいは自分自身を切り刻んで

音楽の中に埋めたい

曲と曲の間に擦り込むように

 

音楽が海だったらいい

肺の中まで海水で満たして

底に沈んで

二度と浮き上がりたくはない

 

でも私はそれをただ

耳から聴くことしかできない

もどかしい

 

【和訳】Gods / Nothing But Thieves

この曲の歌詞で明白なように、Nothing But Thievesのメンバーは無神論だ。

2ndアルバムBroken Machineでは、I Was Just a Kidで「神様を信じてたのに救ってくれなかったじゃないか、僕は何を信じればいいんだ、何か信じられるものをくれよ」と歌い、I'm Not Made by Designでは「僕は目的があって(神に)作られたんじゃない、どうやったら満足できるのさ」と歌っていた。

そんな彼等がリリースを告知したEPに記されていたこのタイトルGods、「神達」。もうタイトルからして嫌な予感でゾクゾクしていた。遂に自体をテーマにした曲で、彼等が何をぶちまけるのか。楽しみだった。

Gods

Gods
Are raining down
They flood the town
With their holy water
Gods
Are everywhere
Pollute the air
With their everafter

それは雨みたいに降ってくる
街を氾濫させるんだ
聖なる水で

そいつはどこにでもいる
空気を汚染させるんだ
いつまでも永遠に でもって

Gods
They're all around
They're in the cloud
They're on my television
Gods
You can't escape
Don’t you know fame
Oh it’s the next religion

そいつはどこにでもいる
雲の中にも
テレビにも映ってる

逃げられやしない
名声ってのは
次の宗教のことさ

And I don't understand why they want me
And I don't understand why they need me
Why I feel like a flaw in the system
Why I don't get a chance to resist them
And I don't understand how they got me
And I don't understand why they hold me
'Cause I got nothing more I can give them
And I don't get a chance to resist them
なんであいつらは僕を求めてるんだ
なんで僕が必要なんだ
なんで僕はシステムの欠陥みたいな気分なんだ
なんであいつらを拒否できないんだ
どうやって僕を捕らえたんだ
なんで僕なんかを手に入れたんだ
だって差し出せる物なんか何もないから
僕はあいつらを拒否できない

Gods
They'll come for you
They're on the news
Front, back and center pages
Gods
I will pray
They're on the chase
They put our kids in cages

そいつは君を捕まえにくる
ニュースに載ってるんだ
表や裏、真ん中のページにもさ

僕は祈るよ
そいつはやって来る
僕達の子供を檻に入れるんだ

And I don't understand why they want me
And I don't understand why they need me
Why I feel like a flaw in the system
Why I don't get a chance to resist them
And I don't understand how they got me
And I don't understand why they hold me
'Cause I got nothing more I can give them
And I don't get a chance to resist them
なんであいつらは僕を求めてるんだ
なんで僕が必要なんだ
なんで僕はシステムの欠陥みたいな気分なんだ
なんであいつらを拒否できないんだ
どうやって僕を捕らえたんだ
なんで僕なんかを手に入れたんだ
だって差し出せる物なんか何もないから
僕はあいつらを拒否できない

And I don't understand why they want me
And I don't understand why they need me
Why I feel like a flaw in the system
Why I don't get a chance to resist them
And I don't understand how they got me
And I don't understand why they hold me
'Cause I got nothing more I can give them
And I don't get a chance to resist them
なんであいつらは僕を求めてるんだ
なんで僕が必要なんだ
なんで僕はシステムの欠陥みたいな気分なんだ
なんであいつらを拒否できないんだ
どうやって僕を捕らえたんだ
なんで僕なんかを手に入れたんだ
だって差し出せる物なんか何もないから
僕はあいつらを拒否できない

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この歌詞。最高で最低。とにかく不穏な始まり方と叩きつけるようなサビのConorの歌い方は本当に私を虜にして離さない…

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"Heaven is just a mindstate”
(天国なんてただの心理状態)

彼等にとって宗教の存在がどの程度のものなのか、この曲がどれほどの威力を持つのか、日本で生まれ育った私には想像できないのが残念。だいたいの日本人がそうであるように、私はあまり神の存在について考えたことがないし、せいぜい毎年初詣をするくらい。

3年前にアメリカに留学した時は、何回かホストファミリーに日曜の教会に連れて行かれたり、食事の時はお祈りするんだよと教えて貰った。まあしょっちゅうそのお祈りを忘れたりしてたし(笑)、そこまで信心深い人達ではなかったけど、それでも日本人の私よりはまだ神の存在が彼らの日常にあるのを感じた。同性婚の合法化の遅れにだって宗教は関わっていたし。

キリスト教社会に生きる彼等がこんな曲を作ってしまって大丈夫なんだろうか、なんてハラハラしてしまうのは私だけだろうか。

 

この曲の入ったEP、What Did You Think When You Made Me This WayはCDを買おうとしたのにLPしか出てないみたいだった。国内盤も出ていないようなので、せっかくなので訳してみた次第。

 

【和訳】Forgotten Love / AURORA

ノルウェーのSSW、AURORAの曲。

アップテンポなメロディーでかつピアノを効果的に入れた曲が好きすぎる。そういう曲なら必ず一聴き惚れすると思うくらい。この曲も例外ではなかった。

Forgotten Love

Can you tell if I'm cold?
If I'm out of daydreams?
If I lose what is loved?
Will a new love awake me?
I am touched by wonder
When I'm blind in the dark
私は冷たいとおもう?
空想から醒めてしまったと
愛を忘れてしまったと
新しい愛は私を目醒めさせてくれるかな
暗闇に目を覆われた時
私はふと考る

But you drown me in daylight
Don't swim with me darling
I prefer the sound of you
When you are away
でも君は日の光の中に私を沈めてしまう
私と一緒に泳がないでちょうだい
私は君が去って行ったあとに
残った音の方が好き

If I am left with a rose in my hand, let it die
It's the beauty in forgotten love
And I don't care if you don't understand why I cry
It's the beauty in forgotten love
一本のバラを手元に残されたら
私はそのまま枯らせてしまうよ
それが忘れられた愛にある美しさなんだ
私がなぜ泣くのか 理解してくれなくても構わない
それが忘れられた愛にある美しさなんだ

I forget how emotions dance when they aren't inside of me
I forget how the sun feels when she isn't around me
And my dreams become sweeter when something is missing
I'm in love with the hunt itself
It makes me feel alive, alive
私の中から感情が飛び出したら どんな風に踊るんだろう
太陽がいなくなったら どんな感じなんだろう
何かが欠けた時に 私の夢はもっと楽しくなる
私はそれを探すのが大好き
生きてるんだって感じられるから

If I am left with a rose in my hand, let it die
It's the beauty in forgotten love
And I don't care if you don't understand why I cry
It's the beauty in forgotten love
一本のバラを手元に残されたら
私はそのまま枯らせてしまうよ
それが忘れられた愛にある美しさなんだ
私がなぜ泣くのか 理解してくれなくても構わない
それが忘れられた愛にある美しさなんだ

Reslianna Faresuu
Hongaaah firlessiranna
Faressu hongaaah
Firelessinaniree suranna
Rukireee rukireee
Resilanna faresuu
Hungaaah
Firelessina firelessina firelessina
(想像の言語)

I release my body and there is no ghost of you inside my mind
I am moving on and thank God you let me try
You are the reason I can dance
Within a fire of goodbyes, of goodbyes
I can lie in a dark room without the feeling that I'm lonely
Oh, (it's the beauty in forgotten love)
私が身体を広げたら
君の亡霊は もう心の中にはいない
私は前へ踏み出して
進み続けられることを神様に感謝する
君のおかげで私は踊る
さよならの炎の中で、さよならの
私は孤独を感じずに 暗闇の部屋の中で横たわることだってできる

If I am left with a rose in my hand, let it die
It's the beauty in forgotten love
And I don't care if you don't understand why I cry
It's the beauty in forgotten love
Oh, oh, oh, oh, ah (it’s the beauty in forgotten love)
Oh, oh, oh, oh, ah (it’s the beauty in forgotten love)
一本のバラを手元に残されたら
私はそのまま枯らせてしまうよ
それが忘れられた愛にある美しさなんだ
私がなぜ泣くのか 理解してくれなくても構わない
それが忘れられた愛にある美しさなんだ

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やっぱりメロディーのようになんだか叙情的で素敵だ。

亡くなってしまった人を想って悲しみに暮れるけれど、時と共にその悲しみは忘れてしまう。その感情を彼女はとても美しいと感じたのだと。全てのものには必ず終わりが来るけれど、それでも私たちは愛することをやめないという歌。

 

Emotionsとの対比だからおそらく太陽のことをSheと呼んでいるの、彼女らしくて凄くいい。途中の言語はノルウェー語かと思ったら彼女の創作した言葉だった… 彼女曰く文字のない言葉だそう。感情に身を任せて言葉を作ったのだと。

AURORAは曲こそ以前から聴いていたけれど、本格的に好きになったのはこの曲の収録されている2nd?アルバムInfections of a Different Kind (Step I)から。

1stの人形のような儚げなビジュアルと打って変わって、ありのままの自分を曝け出している感じがして彼女のエネルギーをすごく感じる。

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私は細かいとこまであれこれ考えすぎる人間なので、訳の表現方法もいつも考えてしまう。あまり元の歌詞を誇張したような表現は用いたくないけど、直訳じゃ元の歌詞の素晴らしさを殺してしまって訳す意味すらなくなる気がする…

悩むのがジェンダー表現について。一人称は英語には1種類しか無いから悩む。男性ボーカルだと僕か俺か。でもそれって見た目だけの男性性で判断してしまうから失礼なのかもしれない、みたいな。(自分めんどくさい)

今回のAURORAはまあ私だけど、女性性を強調させる「〜だわ」とか「〜なのよ」みたいな表現は、彼女の発信する力強いイメージにあんまりそぐわない気がして避けた。なるべくフランクな言葉にしてみたつもり。

ドラマとかだとむしろキャラ立ちさせるためか、強調させるほうが多いよなあ。洋楽の対訳の時そこまで考えてる人はいるのだろうか…?

でもやっぱり素人の翻訳とは違うと思うので、翻訳の仕方を見るという視点でも日本語の対訳もよく見ておくべきかもと思った。一応CDはほとんど国内盤買ってるし。

大学でも翻訳論の授業を受けたりしたけど(そこでは日→英の翻訳)、やっぱり自分の訳は未熟だということを常々痛感した。主に俳句や小説を訳した記憶があるけど、教授の解答を見ると、ああ…こんなにシンプルな文に訳せるんだ…と。そんな簡単な単語で良かったんだ…と。

小説とかは難しい言葉を使えばいいってもんじゃないから。文も長ったらしくない方がいいし。むしろ上手な文ほどシンプル。

…と、ここで長ったらしい駄文をつけてしまった。駄目だね。反省。

 

彼女日本語勉強してるらしい。絶対いつか日本来るよね。もう脳内で来日確定しました。今一番見たいアーティスト。ライブで彼女の生の歌声を聴きたい。

 

念願のライブレポ

 

【ライブレポ】Summer Sessions ②

はこちら↓ 

 

日が沈むのが遅い夏のイギリス、それも北の地スコットランド

夜9時を過ぎてようやく薄暗くなってきたあたり、オーディエンスの気分も最高潮に高まり、真っ黒な4人組を今か今かと待っていると、とうとうスクリーンにあの文字が映し出された。

 

Catfish and the Bottlemen!!!

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叫び声に包まれる会場。

そしてステージに明かりがつき、フロントマンVan McCannがまさに登場… と同時に、すぐ傍で凄まじい爆発音が。

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なんで???

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なんでこんな人が詰まってるとこで爆竹に火をつけようって発想になる???ここ義務教育とかある???

というか我らが主人公の登場シーン!!!もう台無しにしてるけど!君!そこの君!

Van君ちょっと涙目だよ。もっかい仕切り直そっかなって思ってるよ。いや知らんけど。

前の方の人達はステージに夢中で気づかなかったと強く強く信じたい。

《セットリスト》

Homesick
Kathleen
Soundcheck
Pacifier
Fallout
Anything
Business
Glasgow
Rango
Twice
Outside
Hourglass
Fluctuate
7
Cocoon
Tyrants

 

同じフェス出演だけど、前日のNBTとは反対に、彼らは来日の時に見た2回よりも多く曲をやってくれた。

Homesickで始まりKathleenに続く流れはもうお馴染みすぎて、笑顔で歌ってしまう。

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とにかくオーディエンスは歌う、歌う、歌う。

シンガロング好きだし最高の気分だったよ。

ただSoundcheckのあのBondyのギターソロ、最高にかっこいいあのギターの部分もみんなで

"る〜る〜るるる るるる るる る〜る〜!!!"

あ、そう、ふーん… そこももれなく歌うん… まあいいけど…。一瞬だけ自分の脳内がしらけた。

もうね、オーディエンスが歌う、Vanのマイク音声がでかくなる、それに負けじと皆が声を張り上げる、更にマイクが馬鹿でかくなる、の繰り返し。

Businessとかちょいちょいギターアレンジが進化してて超かっこよかった。

 

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グラスゴーにいるからには120%聴ける気でいたその名もGlasgow、最高だった。まるで白昼夢の中にいるようだった。

そこから続けて披露されたRangoも、初めて聴けて嬉しかったなあ。アルバム聴いてていつもこれライブでやったよな?あ、やってないかってなるのがRangoだった。

OutsideもTyrantsにこそ敵わないものの、とてもエモーショナルで大好きだ。

 

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それから新曲のFluctuate

めっちゃくちゃかっこよかったのに、最近彼らの情報を追っていなかったから、どこか有名なバンドのカバーかと思って聴いてた。(大物に詳しくないにわかリスナーの私あるある)新曲だったなんて。

1回聴いただけで虜にさせるのはさすがナマズ。(カバー曲だと思ったくせに)ところで新譜はいつですか。あまりに動きがないとまたファンに気まぐれに解散させられるぞ。

 

時々スクリーンに映し出されるボブホのドラム捌きにも圧倒された。

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幸せだった。

 

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わかったんだ。

どうして私にとって音楽が、ライブに行くことがこれほど大切なのか。

好き」だからだ。

好きだからって、そりゃ当たり前だろって思うだろうけど。好く(=love)って、最強に能動的な動詞なんだ。

人の為に自分を変えて我慢して生きてきた私が、何をするにも常に人目を気にして生きてきた私が、唯一誰の許可も必要としない、誰の意思の介入も許さない、一人で自由に使える素晴らしい動詞を持っていたんだ。私の為だけの動詞があったんだ。

それでも私には、自分の大好きなものを好きでいることに、後ろめたさを感じていた時期があった。その時の罪悪感や劣等感は積もり重なって自分を苦しめ、遂には好きであるという気持ちそのものを傷つけて、私を虚無感の底に突き落とした。

でも音楽が、こうして再び私に「好き」という行為を使わせてくれた。

ありがとう。

私はまだ幸せになる方法がわからないけれど、自分が好きなものを大切にすることが、自分の「好き」という気持ちを大切にすることが、「幸せ」になる鍵なのではないかと思う。

好き。誰の為にでもなく、自分が、好き。これほどに真っ直ぐで強い行為はないと思う。だからどうかそれを傷つけないで。

これを読んでいる人にも自分の好きなものは大切にしてほしい。全力で守ってほしい。一人一人に与えられたこんなにも自由な動詞を。

 

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長いライブも最後の一曲。「いつもお決まりのこの曲で締めくくれて最高だよ」とVanが言って、ついに始まってしまうTyrantsのイントロ。

ああ終わってしまう。いつもそう思う。

ロックの学のない私はああいうセッションやアレンジの類の凄さを語る語彙や知識を持たないのが悔しいけれど、あったとしても何も語れなくなっていたと思う。

 

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彼らの凄さを表す形容詞は無い。彼らのライブを見るしかない。

彼らを前回見たのはフジロックの最前列だったから、今回は比べ物にならないほど遠かったけれど、ヘッドライナーとして、また一回りも成長した彼らを見れた気がしてすごく良かった。

ああ、そうだよね。The Rideはヘッドライナーの為に作られたアルバムだったんだよね。しかとこの目でそれが証明されたのを見た気がしたのだった。

 

 

おまけの帰り道

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そりゃ最高すぎてカラーコーンも被りたくなるよね、うん。

 

【ライブレポ】Summer Sessions ①

レディングフェスの翌日、私はグラスゴーで開催されるSummer Sessionsというフェスを見に行った。

レディングのレポはこちら↓

 

レディング行きを決めてから、前後に他に好きなバンドのライブはやってたりしないかな〜と探していたら、あるじゃないか!ぶっちぎりのライブバンド、Catfish and the Bottlemen

グラスゴーでのフェスに出演予定だった。しかもヘッドライナー。ついに彼らはフェスのヘッドライナーにまでなってしまったのか。

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スコットランドも観光したいしラッキー!という、とんでもないフットワークの軽さで、チケットを購入。

NBTとナマズを連日で見てしまうなんてそんな贅沢をしていいのか。いいのだ、だってここはイギリスだもの、涙。

 

会場図

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小規模なフェスといった感じ。エディンバラと2カ所に分けてやっているらしい。

エディンバラの方も調べたけれど、会場からあの有名な城が見えるみたいで素敵だった。いつかそちらも行ってみたいかも。

 

ロンドンからグラスゴーへは、格安で有名なメガバスというバスを利用した。

ヴィクトリア駅からグラスゴーへ出発

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ここから約10時間の超長旅。当然バスの中では爆睡。そんな環境でレディングの疲れが取れるわけなかったけど。 

 

バスを降りた地グラスゴーは、古めかしいこぢんまりとした街だった。

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グラスゴーの宿は全体数からして少なく、どこもお高めで、しかも会場の近くにはほとんどない… そんな訳で、今回初めてBnBを利用してみることに。

個人宅なので詳細には書けないけれど、フェスの会場から一番近い駅の真横という最高な場所にあった。おかげで帰りは11時をまわっていたけれど、大勢の人の流れに沿って全く治安を気にすることなく帰れた。

ロンドンの他の宿泊地はユースホステルだった為、何気にここが一番お高いお宿になったけれど。7000円くらい。何も文句無いです。

スムーズにチェックインもでき、wifiを教えてもらって、家主さんにフェスに行くから帰りが深夜になると告げ、合鍵ももらった。

部屋に掛かっていた言葉がなんだかすごく心に刺さった。

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難しいな。自分を幸せにするのって難しいんだよな。

とにかく今私がここにいることは正しいのだと、そう確信させてもらえた気もして。

ナマズTに着替えてさあ、2つ目のフェスへGo!

 

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かなり閑静な住宅街を歩いた。

 

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終わりかけの紫陽花がとても素敵だったので思わず立ち止まる。

紫陽花はもっぱら日本庭園や寺院に合うものだと思ってたのに。こんな洋風の建物に映えるなんて。

 

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さあ、私の夏の終わりが待つ場所へ。

 

フェスへの道すがら、現地の子達がCatfishの歌を口ずさんで、一人一人と増えて段々と大合唱になっていったりした。

信じらんない。地球の反対側には、こんな長ったらしい意味不明な名前のバンドを、仲のいい友達と歌いあったりする文化があるなんて。

…え、彼らのことディスってないよ。というか。すっっっごく羨ましいよ!

産まれてくるとこ間違えた… それが率直な感想。悲しい。

 

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すごい、本当にヘッドライナーだ(今更)

 

Summer Sessions会場に到着

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フェスと言っても小さめなので、ステージも1つのみ。到着が夕方なのでギリギリPeaceは見れないかな… と思いつつわずかな望みにかけていたけれど、結局見れなかった。無念。

 

物販は眺めただけで特に何も買わず。

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7のTシャツ着た男の子がみんなLarryに見える呪いにかかった。

 

それから場内にはスコットランドと言えばのバンドが流れてた。

Biffy Fuckin Clyro!!!

 

イギリス名物のFish& Chipsの屋台があったので、迷いもせず夕食はこれに決定。

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だって、やっぱりここイギリスに来たからには食べてみたいとは思ってたけど、お高いレストランに入ってまで食べるもんじゃないよなあと思っていたから。

写真じゃ分かりにくいけど、かなりでかいのよこれ。でもなんだかんだ魚は全部食べれてしまった。衣は分厚くカリッカリで、中の魚はアツアツのホクホク。普通に美味しかった。ポテトの方は途中でギブアップ。

 

ここで余談

私がイギリスへ行く少し前に、Twitterアイルランドのフェスで人種差別的な行為をされた日本人のツイートが流れてきていて、少しだけそれが気がかりだった。グラスゴーはロンドンよりずっと田舎だし、レディングですらほぼ白人で占めていたから。

私は元からとても悲観的でシニカルな人間なので、どこに行っても差別はあるだろうし、身体的被害さえ受けなければ別にいいやとは常々思っているけれど。

それでもコンサート会場というのは自分の人生で一番幸せを感じる場所の1つなのは分かっているから、やはりそこで自身が不快な思いをするしれないという不安は嫌だった。

 

フェスの会場内は、見事に白人しかいなかった。1時間周囲見渡してようやく黒人一人見かけたくらい。アジア人はついに見なかった。

 

差別。差別ねえ。

一回だけ、白人の男の子が立ち止まって、私のことをジロジロと見て、"You look so funny!"と言った。それだけ。

それだけだけど、私がアジア人であることを、それがこの空間において「異質」であることを、名前も知らない彼にそう明言された。

 

私が人種差別の何が一番嫌かって、容姿を馬鹿にされるとか、何かで損をするとか、そういうんじゃない。

私の大好きなアーティスト達に白人というラベルを貼られることが嫌なんだ。ラベルの違いで、私との間にスーッと見えない境界線が引かれるのが嫌なんだ。

だって私が洋楽を聴き出した頃は、全く人種についての知識すらなかったから。私は音楽そのものに惹かれたんだ。

人種も、年齢も、国籍も、性別も、宗教も、そのアーティストを好きになった理由に何一つ関わっていない。それなのに、後から貼られたラベルによって引き裂かれるなんて、悔しいじゃないか。

このアーティストは日本でも演奏してくれるから大丈夫とか、親日エピソードがあるとか、そういうのに私はすがりたくない。その基準に依存する限り、そんなエピソードのないアーティストを好きになった時に辛くなるだけ。

彼らと私の関係性は、「アーティスト」とその「ファン」、それだけでいい。他に何もいらない。ラベルもカテゴリーも、ジャンルも私には必要ない。

 

彼のその一言で、自分はその空間において異質な存在であるという再確認をさせられてしまった。何をどうやったって異質なんだと。それは悲しきかな、この日の思い出において一点の曇りになった。

人種の点で言えばアメリカのライブの方が、色々な人種の人がいて居心地が良かったかなあ。

でもライブ自体は楽しかったから、話を続けるよ。忘れちゃおうとした方が良かったかもしれない。でも私のアーティストへの想いを恒久的なものとして再確認したかったから、書いた。

 

2番手のアクトを遠目に見つつFish & Chipsを食べ終え、

Twin Atlanticがスタート

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今回のもう一つの目当てだった。

音楽こそ何年も前から聴いていたものの、彼らがここグラスゴー出身だということは後になってから知った。地元の愛すべきバンドってことか!

 

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風に煽られるスコットランドの旗がとても印象的でいつまでも記憶に残ってる。

ボーカルの歌声はハリがあって力強くて、とてもかっこよかった。Circa Wavesにちょっと近いかも。両者ともライブも魅力的なバンドだ!

  

ナマズ登場はに続く↓